第5回みんなの美術展応募作品から
第5回みんなの美術展応募作品から注目した作品、気に入った作品を選びました。
勝伸子/Nobuko Katsu
慌ただしく変動する風や、海や、空気や、翻弄される植物や、生命体。せめぎ合う色々な物が見える気がします。
レ昇る
揺れる船体や波の動き、湿った空気感も伝わり、臨場感と迫力を感じます。雨間の風が覗かせた不動の遠い山並みと、手前の動きとの取り合わせが、絵全体に不思議な落ち着きを感じさせるのかもしれません。
悠アンヌ
1枚目の完成表現に、2枚目は描き重ねだのだろうか？パネルの裏に描かれている事と激しさに重ねた優しい花姿から、風神雷神図の裏に描かれた酒井抱一の夏秋草図屏風を想像してしまう。とても面白い表現発表の仕方ですね。でも、2枚を並べてみるから作品の中の時間経過や思惑が解るのに。
森口托馬司
野趣あふれる山ウドと言うより、なまめかしいウドですね。動きも,色も、バックの色も影の色も。ウド達が自分自慢しながら踊っているようです。食べるよりも見ていたい。柔な茎の色と線と、力強い葉の動きが絶妙。
risa
偶然に出来た形や色にワクワクしながら、展開する世界を楽しむ様子が伝わります。新しい画材や技法への挑戦もまた同じ感覚でしょう。誰でも出来そうなドリッピングも、形や色に対する閃きや感受性の高さが表現の価値を作りますね。現代らしい自由さに惹かれました。創造にワクワクはとても大切。
芝岡のりこ
少女の前の空間に「未来の時間」があるように思える。ふと、興味を引く何かに向かって立ち上がったのだろう。左上からの光も次へのアクションを誘っているよう。柔らかい描写と空間表現に惹かれます。
hplus
中に吸い込まれるような銀箔と気泡の流れが美しい。吹ききらない途中のような感じが好き。安定した形は型吹きか、などと技法を想像する楽しみがあります。
Takamasa Takai
フロートカクテルのように、混じり合わせてもまたそれぞれの層にもどる。比重の違う感覚は、その2層の混じり合う時と分離する時を、楽しむか諦めるかしかない。それも又シンプルで美しいと発見させてくれる作品でした。
risa
優しい色に包まれたこどもの夢世界。瞼と口と手の表情から、僅かな緊張が伝わって来る。どんな楽しい世界を夢中で追いかけているだろう。微笑みたくなる。子どもの頃の夢の世界はどんなだったか。鑑賞者自身の想いにも戻って、絵とのキャッチボールが出来る作品でした。
悠アンヌ
配色が鮮やかで、コラージュも意味があって楽しい。生命の輪廻に降りかかる災いを振り切るパワーを勝手に想像して小気味よい。上にいるのは命をくれた女王蜂と雄蜂？鑑賞者が物語を自由に作って楽しめる作品。
