第7回みんなの美術展応募作品から
第7回みんなの美術展応募作品から注目した作品、気に入った作品を選びました。
平松 依里子
橋や家並みを映す川は、淀むことも無く静かに流れ、建て増しを繰り返したように張り出した建物が、この街の歴史と時間の流れを映しています。古くても、元気な建物の色が明るく、ここにも静で変わらぬ日々の営みが流れているようです。
勝伸子/Nobuko Katsu
キラキラと輝く金属的な光沢と、品の良いグレー地に、何気無さそうに配された、光の輝きや透明感の表現がとても素敵。色々な素材や技法を重ねる創作の、自由さ、面白さ、可能性が、鑑賞者に驚きと、ワクワク感をもたらしてくれます。
Takamasa Takai
深淵イメージの、美しい濃青色の濃淡で表現された画面は 短い沢山のひっかき傷も、白いキャンバス地の柔らかい風合いで、深刻さを感じないけれど、真ん中のしこりのような塊が、妙にリアルな感情を思い起こさせたりします。余り重くならずに静に感情投影できる作品。
勝伸子/Nobuko Katsu
タイトル「もうすぐ枯れる花」というよりは「摘まれても尚、これから咲こうとする花」に思える瑞々しさがあります。シンプルなこの技法で、こんな生命力を感じさせられるとは。とても不思議で驚きの作品。
レ昇る
まだ低く垂れ込めた雲も、少しずつ明るく変わり、青空が覗き始めた安堵感。生き返ったような畑の緑と、しっとり柔らかそうな黒土。何気ない日常の景色の中に、移り変わる気候の、瑞々しさを捉えた ほっとする作品でした。