ARTWORK

無番地

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素材:陶
サイズ:W 230×H 250(mm)


カテゴリー: 彫刻
タグ: [第14回みんなの美術展応募作品, オリジナル]
生=死。
生と死はいつも隣り合わせである。現状の私はあるのにないとされる無番地のようだと感じる。用途のあるものに見えるが使い物にならないこの壺で、死と隣り合わせの中で今を生きる私を表現した。

2023年3月、東北芸術工科大学芸術学部工芸デザイン学科入学。
 今この時代を生きているからこそ生み出せるものをテーマとし活動。今を⽣きるからこそ残せるものとは何か、それを残す必要性を模索し制作。
 ⼈間という⽣物を不思議に思う。⾃分が違う⽣物であると意識した途端、すぐに未知で奇妙なものだと畏怖の念を覚えた。⾮常に奇妙であると同時に美しくも感じる。そして、期限のある⼈間⽣命。死への恐怖⼼を覚えながらも⽣のあるうちに起こる美しいことを形に残したいと強く思う。いつか居なくなってしまう⽣物だからこそ、形として残り続ける陶という素材を⽤い表現。そして文字と文字を組み合わせることで生まれる言葉という人間独自の文化にとても惹かれる。物心がついてから魅了されてきたものも私の表現につながっている。
 工芸といえば日常使いの食器を思い浮かべる人が多いが、装飾的な美術作品も多く存在している。かつてどの家にもあった置物は元来精神的な面で機能があったと考える。無くても生活に支障は出ないが、こういった文化を現代社会において取り戻すことが大事なのではないかと考え活動を行っている。

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