ARTWORK
Restoration of Identity
0
シェアする:
420*297mm (Print Out) コンピュータモデリング、レンダリング
カテゴリー: 洋画
タグ: [オリジナル, 第14回みんなの美術展応募作品, 未発表作品]
私たちは社会の中で、折り合いをつけながら生きています
自分自身を守り、存在を肯定するため、理想を実現するため、あるいは自身の未熟さを悟られないために-
人は仮面をかぶり、鎧をまとい、ときにはAIの紡ぐ言葉を借りて、もっともらしい言葉をまとい、社会に溶け込もうとします
しかし、そうして作り上げた「装い」の下で、本来の自分はどこにあるのでしょうか
俯瞰すると、そこに広がるのは、支配的な空気に順応するため、均質な装いを纏った人々が並ぶ光景
個々のアイデンティティは曖昧になり、存在の輪郭さえも霞んでいきます
それは、社会で生きるために求められたひとつの在り方で否定されるものでもありません
しかし、その装いを纏い続けることの窮屈さを、誰もが感じているのではないでしょうか
では、私たちはどのようにして、本来の自分を取り戻すことができるのでしょうか
本作は、そうした問いに向き合い、個が境界を超えていく瞬間を探る試みです
この息苦しさから抜け出すために、私たちはもがきながら、小さくとも一歩を踏み出す
自らの声を確かめ、仮面を外し、鎧を解く-
その小さな行為の積み重ねが、新たな領域への道を拓くのではないでしょうか
社会の中に埋もれた個が、再び輪郭を取り戻していく
仮面の下にある本当の自分を見つめ直し
やがて、個が回復される世界へと向かう、その序章として